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あばばばば
タッチの差でチキレ失敗したので
サルベージよろしくフォウトさーん! えぐ。
こっちもあっちもすっかり更新滞りまくりですみません。
TCチャットの絵まとめとかあるのにッ
月曜以降にでもぼちぼちと更新したいと思います……。
だいぶ涼しくなってきましたしねっ
気力もそれなりに回復してきた昨今であります。
(暑さにやられてた。)
17日目。
雫。
日が落ち、焚き火を囲む。
大樹のそびえる森のほとり。樹と石の境界線。
夜の森を眺めながら火の番をしているとフォウトが近づいてきた。
まだ交代の時間でもなかったが、眠れなかったりしたのだろうか。
「すみません、少しだけ。」
それだけ言って俺の背中にもたれかかってきた。
珍しいこともあるものだ。
布越しに、装備越しに互いの体温を感じる。
夜風が吹き、火の粉がパチパチと、爆ぜる。
こうしていても感じ取ることが出来る濃厚な水の気配。
水の、宝玉。
七の宝珠が一。水の力を宿す珠。
水は木を育む。
この一角にだけ木々が茂り森を成しているのは或は、そういう事なのだろうか。
宝玉を奪えばこの森にも少なからず影響を与えるだろう。
この森に住む者達にも。
このまま奪って、良いのか?
自問する。愚かな問いだ。何の為にこの島に来た?
何の為に再びこの島へと訪れた?
宝玉だ。
七の宝玉を集め、この島でしか得られないモノを外へと持ち出す為だ。
躊躇うな、迷うな、目的に純然で在れ。速やかに、奪え。
俺の先にも水の宝玉をもぎ取る者は居て
俺の後にも連なっている。
そしていつか奪い尽くされて枯れるのだろう。
ヒトがエゴで自然を蹂躙する様に。
そして他の宝宝も。
俺一人がここで躊躇ったところでどうにかなるものでもない。
そういう流れなのだ。
これは言い訳だ。見苦しい、言い訳。
そして俺はこれを罪だと理解した上で、奪おう。
後悔は、しない。
そう、魔物や人の命を奪うのと、さしたる差があるワケでもない。
なにを今更躊躇うと言うのだろうか。
ふっ、と背中から熱が遠ざかる。
ほんの5分ほどだろうか。互いに考えに耽り、言葉を交えるわけでもなく。
「……有り難うございます。失礼しました。」
そう事務的な言葉を残し、斥候へと出たその背中を見送る。
気をつけろよ、と声をかけ。
迷いの落ちた今のあいつならさして心配することも無いのだが。
………あいつには、話しておかないとな。
俺の、旅の目的を。