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broom/bloom.

「False Island」PC、エニシダに関する諸々の雑記。
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 author : 屍貴族 ×
   △ 

ぎゃわー!
結局日付変わってるし。るし。

7回戦は登場演出でいじってもらったのに
反応出来てないとか、もう。もーう!

すんげぇ腑抜けてたけど偽島スイッチがオンになったので
この勢いでがーっといきたいです。がーっ、と。

……大人っぽい!2位とかになってる人間の書く文じゃねえ(………)


18日目。

籠。


七人で手分けをして宝玉入れのパーツを作り上げていく。

ナミサとアーヴィンが各種素材を合成で産み出し
外周の金属部品は俺と、エゼが加工し
セレナが内部の保全機構を組み
アルクが術でコーティングを施す。

それぞれが黙々と、無駄口を叩きながら、和気藹々と
———それぞれのスタイルで与えられた仕事をこなしていく。

アルテイシアは監督だ。
何故かハチマキをして腕を組んで仁王立ちしている。
そう、この中で唯一、宝玉に関わったことがある者。


宝玉、と言えば。
俺の両親が宝玉使いというその筋のエキスパートだった。
勿論、名称が宝玉というだけで、この島に在る七つの宝玉とは異なる物だ。
緑色に輝く小さな珠。其れは偽りの神を封じたものだという。
昔は神さまを殴り飛ばしたものだ、などと余田話を聞かされたものだが
今では全てがホラ話でもなかったのではないか、と思う。
一部誇張や創作はあるのだろうが。

エーガルト、という火属性の宝玉を点火用としてよく使ったものだった。
炎の魔神の力宿る珠。カダという一族の守護神———イフリート。
そしてバチ当たりだなんだと近所の爺さんに親父と一緒にド叱られるまでが1セット。

全ては昔話。
今はもう全てが瓦礫に埋もれて地図からも消えた。
巻き添えにしてしまったあの老人は無事に彼岸に旅立てたのだろうか。
それを確かめる術は俺には、無い。


———昔を思い出す、というのはただの感傷だろうか。
気が緩んでいるのだろか。それとも……。
余計な雑念を振り払うように作業へと没頭していく。
用意しておいた針金を曲げ、装飾部分を形作る。
個人的にはもう少し凝りたかったのだが、9人分ということ、
あまり装飾過多にしても確実に似合わないメンバーが居る。
等の理由からほどほどのデザインで落ち着いたのだった。

9つ分揃えたところで上下のパーツと接合し、ヤスリをかける。
荒目、中目、油目の準に丁寧にかけていく。
黙々と、黙々と。
アルクが覗きこみに来ては、うとうととしていた。
一定のリズムで動かすのでただ側で見ていると眠くなって仕方ない。
俺も昔、そうだった。睡魔と戦いながら師匠の手際を勉強したものだ。
この辺りは割と好きな作業ではあるので苦にはならない。
形が、ゴールが見えている段階だからだろうか。
調子が出てきたのでピッチを上げる。

俺が鏡面仕上げまでした後、ガラスの筒を通し、蓋をする。
アルクがコーティングを施して完成だ。
衝撃に強い特殊組成のガラスに対熱、対衝撃のコーティング。
これでそうそう落とした程度では割れないものに仕上がった。
見た目より遥かに頑丈な俺達の、俺達のための宝玉入れ。

8つの真鍮飾りの筒と1つの銀飾の筒が並べられる。
金属アレルギーのセレナだけ、銀製なのだ。
まあ、レアカラーという感じだろうか?

各自が手に取ると、自然と笑顔が零れる。
皆でひとつの仕事をやり遂げたという結束と、充実感。

———頃合いだろう。
牛乳を鍋に注いで火にかける。
アルテイシアに後をてきとうに頼み、タオルなどを手に取り
玄関へと向かう。

あの二人が刃を交えて、そしてどんな結末を迎えていようが
まず、双方無事で済むワケがない。
一人欠けるかもしれない。一人も帰ってこないかもしれない。
最悪は、覚悟している。
けれどあの二人なら、それは無いと心のどこかで信じている自分が居る。

だから、俺はここで待とう。
ここで、二人を出迎える。あいつらに説明するのはそれからでいい。

腕を組み、空を見上げる。
雨は緩まる気配もなく、降り続いている———。

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 author : 屍貴族 ×
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